長男の誕生が私にもたらした意味#新卒#不安#長男#家族

准看護師として新卒で入社した時は、期待なんかどこにもなくただただ不安で仕方なかったのを覚えてます。「これからやっていけるのか。もしすぐに挫折してしまったら今までの苦労は水泡に帰すな。」とネガティブな感情で支配されまくっていました。なぜ不安になるのか。なぜ怖いのか。

 

精神的な不安はなぜ起こるのか。その原因は多岐に渡り、個人により異なります。明確な一つの答えを出すのは難しいようですが、一般的な原因として考えられるものを紹介します。

  1. 過度なストレス
    職場や家庭、経済的な問題など、継続的なストレスが心の安定を崩す原因になります。

  2. 身体的な健康問題
    慢性的な病気や体調不良は、心にも影響を及ぼし、不安を引き起こす要因となります。

  3. 生活環境の変化
    引っ越し、転職、人間関係の変化など、新しい環境に適応する過程で不安が生じることがあります。

  4. 過去のトラウマ
    心理的な傷や過去の経験が原因で、特定の状況や出来事に対する不安が現れることがあります。

  5. ホルモンバランスの乱れ
    ホルモンの変化(思春期、妊娠、更年期など)は感情に影響を与え、不安を引き起こすことがあります。

 

同期は私も含めた4人。とはいえ私以外全員女子。しかも20代。同期の子達は実習でお世話になっていたようで知り合い?が多く初日から和気あいあいとしていたのを覚えてます。私はというと、緊張のしっぱなしで腋が濡れぱなっし。常に両脇の白衣が脇汗で染みていました。(笑)一週間研修をし、その後病棟に出てNSとしての生活がはじまった訳ですが、すぐに心のなかでこう思ったのです。

 

「入るとこ間違えたかも。まずい。」

 

なぜ間違えたと思ったのか。NSとしての技術はとにかく場数を踏むことでしか身につかないと思いますが、それに加え入退院処理やオペについての説明とオペ準備、オペ後のベッド準備等々を同時に理解しなければならず、頭はパンク。知恵熱?が出る程でした。(意地でも欠勤はしませんでしたが。)とにかく覚えはもともと悪く不器用な性格でなかな順応できず苦労しました。同期に置いて行かれている気がしてそこに立っていていいのかとさえ思うほどに。先輩からは、陰ではなくみんなの前でバカ呼ばわりされたものです。ただ、ここでも精神的にやられる事はなかったです。なぜか。それは二つあります。一つは考え方を変えた事。これまでまったく違う人生を歩んできたわけで、できなくて当り前。出来ない事を嘆くよりできることを毎日ひとつでもいいから増やしていこうと。そう考えると気が楽になりプリセプターにもこれが分からないですと伝えられるようになりました。また、プリセプター以外の先輩NSにも処置の見学や業務の相談をできるようになりました。

 

もう一つは、長男の誕生です。不育症、不妊治療を経てやっと我が家に来てくれた長男。この子の為ならなんでもできました。先輩や同期にバカにされても必死に耐え、苦しみながらも、もがきナースを続ける事ができました。行き帰りの車内では年甲斐もなく涙が止まらなくなった時もありましたが。自分の命をかけてでもこの子の為に踏ん張ろう。家族という存在はいつになっても大きいものです。そんな長男も来年の1月1日に6歳になります。これからも自分ではなく家族の笑顔をたくさん見れるよう走り続けたいと思っています。

 

 

 

 

 

亡き父への卒業報告と決意表明#卒業#就職#松江#里帰り

 

卒業してしばらくは学校はなかったので、その間の休みを利用し島根のお墓に眠る父とご先祖様に卒業証書を持って里帰りしてきました。私を育ててくれた島根の松江。松江市島根県の東部にあり、山陰地方のほぼ中央に位置します。市の西部は宍道湖の半分を取り囲み、東部は中海に面した水郷都市で、1889年に市制施行されました。かつては「松江」の城下町として発展。その後、山陰地方の中心都市として成長しました。福岡から在来線を利用し松江駅に降り立った時にはこみ上げてくるものを感じ涙したのを覚えてます。

里帰りといっても、家の事情で実家はなく墓参りにだけ帰っているようなものです。以前ご紹介させて頂いたと思いますが、父の癌の治療の為に福岡に家族みんなで転居。全面的に父を支えたいという母が父の同意の元、実家を売却し今にいたります。なので私は福岡の人間ではなく、島根の松江の人間です。

父の墓前で無事にというよりやっと卒業できた事を報告。なぜやっとか。それは父が癌で闘病している時にリハビリの学校に入学してリハビリ士になると約束したにも関わらず約束を反故にしてしまったからです。つまり退学しているのです。

 

少し話はそれますが、第二次大戦を軍人として戦った人たちが残した戦記物を読んでいると、「靖国で会おう」という言葉が出てきます。生きて帰れるとは思わない。死んだらお互いに靖国神社に祀られるのだから、そこで会おうというものです。大げさかもしれませんが、上記からすると私は父との約束を違えてしまったのです。とんでもない親不孝です。

 

「お父さん。やっと学校を卒業したよ。」

「リハビリ士にはなれんかったけど、NSとして働く免許も取得したよ。」

「本当に今まで心配をおかけしました。ごめんなさい。」

 

父に対して申し訳ない気持ちで一杯に。墓前の前で泣き崩れたのを今でもはっきりと覚えてます。たかが准看の資格。しかし、当時の私からするとそれがすごい価値のあるものだったかご理解して頂けると幸いです。

 

学校を卒業したら進路は二択です。就職か進学か。

相当、悩みましたが私は「就職」することにしました。

進学することを先生からも強く勧められましたが、一日も早くNSとして働きたかったのと学生の間働きながら支えてくれた妻に恩返ししたい気持ちが強かったので前者の選択をしたわけです。就職先は佐賀の鳥栖のプレミアムアウトレットの近くにある救急指定病院です。この病院に決めた一番の理由は妻からの「NSとして生きていくなら初めはきついとこ。外科がいい。」とアドバイスを受けたからです。初めにきついところを経験しておけばたいていのところでやっていけるからというものでした。

 

就職してどうだったか。これは次回に譲ろうと思います。

 

最後に靖国神社つながりから。戦争という極限の状況下で書かれた、愛する人々や故郷への思いが強く表れた特攻隊員の遺書をご紹介させていただきます。

①「我々は祖国を守るために一命を捧げる。私は自分の運命を悔いないが、ただ一つ、家族を残していくことだけが心残りである。妻と子が健やかに暮らしていけることを願う。」

②「父母様、至らない私をここまで育ててくださりありがとうございます。私が捧げる命が、少しでも国家の未来を明るくする助けとなることを願っています。」

③「最愛の家族へ。戦友とともに、この身を日本のために捧げます。どうか私の死を無駄にせぬよう、平和な世の中を築いてください。」

④「母上様、私は今日も元気です。心を高く持ち、国のために最善を尽くします。私の後悔はただ一つ、もっと親孝行をしたかったことです。」

⑤「妻へ、短い結婚生活だったが幸せだった。君の笑顔を思い出しながら、最後の瞬間まで勇気を持って進む。どうかこれからの人生を幸せに過ごしてほしい。」

 

 

 

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成長の道: 努力と挫折からの転換#成長#頑張り時

 

平成29年3月22日 准看護師免許交付

 

これまで資格といえば、自動車免許か原付免許のみしか持ち合わせていなかった私。思えば大学受験浪人→リハビリ学校途中退学→アルバイト生活と負の連鎖に陥っていた私。誰のせいでもない。今思えば、高校の時に頑張れなかったのが一番の原因かと。高校は進学校でしたが、サッカーで挫折を味わい、休みがちになりすべてがどうでもよくなった高校生時代。同級生は勉強に精を出し大学に進学。私は、結局浪人。親に無理を言い3年間勉強しましたが、思うように成績はあがらず、進学は断念。

 

リハビリの学校を辞めた時は、兄から「お前は、何をやってもダメだな。第一頭が悪い。子供が4人いたら、優秀な遺伝子は1人しかいないらしいからな。一生アルバイトして生活していけや。」と。実の兄弟からかけられる言葉かと思うほど私にとっては辛辣でした。もしかしたら私にはっぱをかけるつもりだったかもしれませんが・・・。

 

「厳しい事を言ってくれる人の言う事ほど、しっかりと聞きなさい。」思えば若い頃、誰もが学校の先生や親からこのようなアドバイスを受けたと思います。振り返れば、私も小学生の頃は、「勉強しなさい。」「歯を磨きなさい。」と親にしつこく言われ、「うるさいなぁ。」と感じていました。それが、今自分自身が親になり子供に同じような事を言っている。ある程度年齢を重ねると、年長者が繰り返してくれるアドバイスは、自分の為を思っての事だと理解できる。しかし、この時の兄の言葉かけは度が過ぎていたのでは今になっても思っています。

 

私一人の力では為し得なかった免許取得。やはり私の隣で支えてくれた妻の存在が一番大きかったと思います。妻といっても、もともとは第三者なわけで。例えば、笑顔で「頑張って。」という一言も肉親からと妻とでは響き方が違う時があるのです。独身の時はすべて「自分の為」に取り組んでいたものが、結婚し子供を持つと、「家族の為」に不思議と変化したのです。自分の為ではなく誰かの為に。おのずと取り組む姿勢が変化するものだと改めて思っています。

 

最後に頑張り時を教えてくれる名言のご紹介をして終わりにしたいと思います。

  • 「成功は準備とチャンスが出会うところにある。」
    – ボビー・アンス

    努力を続けていると、チャンスが来た時にしっかりと掴めるというメッセージです。

  • 「あなたができること、持っているものを使って、今いる場所から始めなさい。」
    セオドア・ルーズベルト

    自分にできることを少しずつ始めることで、未来の成果につながります。

  • 「辛い時こそが成長の時。」
    アーノルド・シュワルツェネッガー

    困難に直面した時、それを乗り越えることで成長できるという教えです。

  • 「努力は嘘をつかない。」
    – 日本のスポーツ界でよく使われる言葉

    結果が出るまで頑張り続けることの重要性を伝えています。

  • 「あと一歩の努力が、大きな成功を生む。」
    トーマス・エジソン

    諦めずにもう少し頑張ることで、大きな結果が生まれることを示しています。

 

 

病院実習: 感情管理の重要性 #自己評価#メンタル

所属先の病院で勤務しながらの学生生活もあっという間でした。

一番大変だったことはなにか。実習か。試験勉強か。

 

強いて上げるならば実習しながらの休日勤務でしょうか。実習は、月曜日から金曜日までみっちりあります。私が学生の頃は、8時半から15時まで病棟で実習。そこから別棟の控え室に移動。そこで17時まで記録するわけです。

 

<実習の1日の流れ>

①レポート回収:各班のリーダーが全員分を回収

②病棟挨拶

③指導者に本日の目標と行動計画を発表:ここで根拠のない行動計画だったりすると朝

から質問攻めの餌食になります。

④担当患者さんのバイタル確認:病棟の担当NSにもあらかじめ挨拶しておきます。

⑤ケアの実施:清拭・洗髪・足浴・入浴介助等(指導者の冷たい視線のもと)

⑥病棟挨拶

⑦記録

注意:ちなみに休憩前後の挨拶もかならずおこなってください。実習させていただいているわけですから。

 

実習生の間は、何物でもないので変な話し、多少の嫌がらせは我慢が必要です。すもうで例えるならかわいがりに近いです。しかし、あまりにも我慢ならい時もあるでしょう。そんな時は変な正義感を振りかざさずとも、学校の先生に相談してください。正直、就職してからはもっと厳しいですから。一人で抱え込まないようにするのも生きていくうえで重要なスキルであるといえます。

 

実習中は、特にストレスを抱えやすく、モチベーションが安定しない事が多いですから、自分自身のパフォーマンスも常に万全ではないはずです。それに加えて休みはなし。私はまだいいかもしれません。中には子育てしながらの人もいたので、今思うと相当きつかったのではないでしょうか。あとは、実習中に限らずどこにいても嫌な奴は必ず一人はいますので、そんな奴は相手にしないのが一番です。かかわりは最低限にしてください。(笑)

 

メンタルが強いかどうか以下の質問に自問自答してみてください。

  • 困難やストレスにどう対処しているか?

    • 問題が起きたとき、冷静に解決策を考えられますか?
    • 感情に振り回されず、自分を保てていますか?かなり難しいです。
  • 失敗や批判をどう受け止めているか?

    • 失敗しても再挑戦する意欲がありますか?
    • 人の批判を前向きに受け止め、成長に繋げていますか?どんな些細な事も、相手は自分の為に指摘してくれてると捉えましょう。
  • 自分の感情を管理できているか?

    • 怒りや悲しみなどの感情を適切にコントロールできますか?
    • ネガティブな気持ちに支配されず、切り替える力がありますか?
  • 他人の評価に左右されないか?

    • 他人の意見よりも、自分の価値観を大事にしていますか?千と千尋の神隠しに出てくる「顔なし」になっていないでしょうか?
    • 自分らしさを持ちながら生きていますか?
  • 継続的に努力できるか?

    • 長期的な目標に向かってコツコツ努力できますか?
    • 挫折しても立ち上がる力がありますか?

メンタルの強さの特徴:

  • 自分の感情や行動をコントロールできる。
  • 困難をチャンスと捉え、学び続ける姿勢を持つ。
  • 自分を受け入れ、前向きに進むことができる。

 

実際、私はメンタルが弱そうといわれる事がよくあります。しかし、新人として入った病院では最後まで生き残りましたし、できないのは知識と経験が足りないからだと自分に常に言い聞かせてました。いい意味での割り切りです。そうすると私の場合で恐縮ですが、ちょっとやそっとの事で動じなくなります。上でも紹介しましたが、メンタルの強さのカギは日常生活に起こることすべてを自分に対して向け続けられるかどうかだと思ってます。それはある程度経験した今でも変わらない姿勢です。自分はどうあるべきか。どこで何の仕事をしていようがこれだけは常に頭の片隅において日々生活するよう心がけています。

 

実習体験記:若者から年配者まで様々な人が共感したストーリー#准看と正看#モチベーション

実習は4月~11月くらいまで続きます。

その間は、仕事は?というと普通にしていました。子供はまだいませんでしたが。しないと生活できなかったので実習がない休日は仕事。つまり休みという休みはなかったです。私に限らず若い子から年配の方まで各々が私のようなスタイルをとっていたと思います。それと妻が一馬力で頑張っていたのでそれに少しでも応えたくて休みは返上というか休みたいと思う気持ちもなかったのが正直なところです。

 

実習中は、私達の学校だけではなく他校の看護学生も同じ病院で実習していました。准看の学生ではなく、正看の学生です。実習中は露骨に差別的な扱いを受けたのを覚えてます。なぜ差別的な扱いを受けないといけないか?それはおそらく勉強量の違いからくるものと准看は正看の指示がないと働けないという点からきているのでしょう。ここで少しそれますが、准看護師(准看)と正看護師(正看)の違いについて説明しておきたいと思います。

 

1. 資格の取得方法

  • 准看護師

    • 都道府県知事が発行する資格。
    • 看護学校や高校の看護科を卒業後、都道府県の主催する試験を受験。
    • 学習内容は正看護師に比べて基礎的。
  • 正看護師

    • 国家資格で、厚生労働大臣が発行。
    • 看護専門学校(3年)や看護大学(4年)を卒業後、国家試験に合格が必要。
    • 学習内容が幅広く、応用力が求められる。

2. 業務範囲

  • 准看護師

    • 医師や正看護師の「指示」に基づいて業務を行う。
    • 独自の判断で業務を行うことはできない。
  • 正看護師

    • 自分の「判断」で患者のケアを行える。
    • 医療チームのリーダーとして役割を果たすことが多い。

3. 責任の重さとキャリアの幅

  • 准看護師

    • 業務の選択肢が少ない場合もある(特に病院では正看護師を優先する施設が多い)。大きな病院での採用は私の知るかぎりありません。
    • キャリアアップには正看護師へのステップアップが必要。
  • 正看護師

    • より大きな責任を負う。
    • キャリアの幅が広く、管理職や専門資格の取得も可能。

准看護師はサポート的な立場で、正看護師はリーダーシップや判断力が求められる立場です。しかし、各施設で求められる事は異なります。実際私は、正看と同じ仕事をしていますし、委員会にも所属しています。委員会は正直めんどくさいですが。(笑)

 

少し脱線しましたが、実習中の差別的扱いは、何かの見学は正看優先。報告も正看優先。重症の患者さんも正看優先。私達が担当した患者さんは、手のかかるというより癖のある患者さんが多い気がしました。実際、私は大声で怒鳴り、場合によっては喰ってかかってきそうな方を担当していましたし。さすがに指導者の判断で途中で変更になりましたが。実習中に受けた差別的扱い。看護師は病院の患者さんの手となり足とならないといけないはずなのに、学生には冷たい。人の命を預かる仕事だからこそ厳しくしていると思うのですが、正直そこまでする必要はないと思います。私は、この時の経験を反面教師にして後輩に接するようにしています。どこの現場にも、厳しくしすぎる方や底意地が悪い方が必ずいます。厳しくするのは結構ですが、退職者が出たら困るのは他ならぬ自分自身ですから。

 

ただ、NSとして働く限りいつも真剣勝負を求められます。一切の妥協も許されない。ここは、正看も准看も関係ありません。患者さんからは、資格の有無は分かりませんから。やる気も実力のうち。自分で働くモチベーションを高めてください。最後にやる気の出る名言をご紹介します。

 

1. 「成功とは、情熱を失わずに失敗を繰り返すことだ。」


2. 「あなたの仕事が大半の人生を占める。だから本当に満足できる唯一の方法は、自分の信じる素晴らしい仕事をすることだ。」


3. 「困難は、それを乗り越えられる人にしか訪れない。」


4. 「できると思えばできる。できないと思えばできない。どちらにせよ、その通りになる。」


5. 「疲れたら休め。諦めるな。」

  • アンリ・ルソー
    休むことは必要だが、目標を見失わない重要性を教える力強い言葉。

 

 

臨床実習への道 #戴帽式#ナイチンゲール誓詞#寛解期#食事

1年次の冬に基礎実習(病院の雰囲気になれるもの)を終え、2年次の頭からは、臨床実習の始まりです。そう、リハビリの時に痛い目にあった実習です。リハビリ学生の時は、準備が足りてなかった。というより何を準備していたのか。自分でもよく分かりませんでした。学校からは、自分達で考えて準備しろと。今、思えば滅茶苦茶です(笑)

 

看護学校は、実習に行くまでに○○をしなさいと準備すべきことがきちんと決まっていました。まず、疾患のレポート。例えば、消化器病棟に行くなら消化器の疾患について。あとは、洗髪・清拭・足浴・ベッドメーキング等の基礎看護技術の習得。それに加えてバイタルサイン測定の模擬練習。(今ではほとんどお目にかからない水銀血圧計の技術確認)上記を短い時間で詰め込みます。

 

これとは別に実習に臨む前に戴帽式があります。(今もあるかはわかりません。)戴帽式とはなにか知らない方も多いのではないでしょうか。私は、中村玉緒さんが主演の命の現場からという昼ドラでみたことがあるくらいでした。

 

戴帽式(たいぼうしき)は、看護学生が一定の学習を終えた段階で、ナースキャップを受け取る儀式のことです。伝統的に、看護師としての自覚を持ち、患者さんへの献身と責任を誓う場とされています。この儀式は、看護教育において象徴的なステップとされています。

 

戴帽式の意味と背景

  1. 象徴的な意味
    ナースキャップは純潔や献身を表し、看護師としての誇りと責任の象徴です。戴帽式は、学生が看護師としての道を歩み始める決意を固める機会となります。

  2. 歴史的背景
    ナイチンゲールの精神に基づき、近代看護教育の中で始まりました。特に戦後の日本では看護教育の中核として定着しました。

  3. 現在の状況
    ナースキャップが廃止された病院や施設が増えているため、戴帽式自体が簡略化または廃止される学校もあります。しかし、代わりに「灯火の儀式」などが行われ、看護師の責任と献身の誓いが重視されています。

戴帽式の流れ(一般的な例)

  1. ナースキャップの授与
    指導者や教員から学生にキャップが授与されます。

  2. ナイチンゲール誓詞の朗読
    学生がナイチンゲール誓詞を読み上げ、看護師としての誓いを立てます。

  3. 灯火の儀式
    ナイチンゲールが持ったランプにちなみ、キャンドルを灯して看護師としての献身を表します。

  4. 祝辞や記念品の授与
    教員や学校関係者からの祝辞があり、記念品が授与されることもあります。

 

なかなか覚えられず苦労したナイチンゲール誓詞。嫁さんに確認してもらい、次は学校の同級生、最後に教員。ずっとくちずさんで勉強や仕事に取り組んでましたね。ナイチンゲール誓詞を以下にご紹介させていただきます。

 

ナイチンゲール誓詞(Nightingale Pledge)は、看護師の道を志す人々がその職業倫理と責任を確認し、誓いを立てるための文章です。1893年アメリカでルート・リチャーズ博士によって作成され、フローレンス・ナイチンゲールの精神に基づいています。私の学校では戴帽式の時に下級生を前にクラス全員で朗読しました。

 

「私はここに、看護職に就く者としての誇りと責任を深く自覚し、全ての人の健康と幸福のために力を尽くすことを誓います。
私は患者一人ひとりの尊厳を守り、その信念や文化、価値観を尊重します。
私は科学的知識と人間的な思いやりをもってケアにあたり、どのような状況においても誠実であり続けます。
私は秘密を守り、チームの一員として他職種と協力し、患者にとって最善のケアを提供するために努力します。
私は看護の専門性を高め、社会の変化に対応しながら、看護師として成長し続けることを誓います。」

 

原本:

Nightingale Pledge (Original Text)

"I solemnly pledge myself before God and in the presence of this assembly to pass my life in purity and to practice my profession faithfully.
I will abstain from whatever is deleterious and mischievous, and will not take or knowingly administer any harmful drug.
I will do all in my power to maintain and elevate the standard of my profession, and will hold in confidence all personal matters committed to my keeping and all family affairs coming to my knowledge in the practice of my calling.
With loyalty will I endeavor to aid the physician in his work, and devote myself to the welfare of those committed to my care."

 

持病の潰瘍性大腸炎は大事な時と悟ったのでしょう。寛解期であり、便通も絶好調でした。私の場合は突然襲い掛かる腹痛とも対峙しなければならなかったので、実習でお腹が痛くならないように食生活には特に気を使っていました。主治医からは、特に制限しなくていいと指導されていましたが、自分が食べているものが、当然のことながら自分の身体を形成していますよね?私のお勧めしない食べ物TOP10 を紹介して終わりにしたいと思います。

  1. 脂っこい食べ物
    • 揚げ物、バターたっぷりの料理など。
  2. 辛いもの
    • 唐辛子やスパイシーな調味料。
  3. 高繊維の生野菜
  4. 炭酸飲料
    • 腸にガスを溜め、膨満感や痛みを引き起こすことがある。
  5. アルコール
    • 腸を刺激し炎症を悪化させる可能性がある。
  6. 乳製品(乳糖不耐症の場合)
    • 牛乳、アイスクリームなどは一部の人にとって症状を悪化させる。
  7. 加工食品
    • ハム、ソーセージ、スナック菓子など添加物が多いもの。
  8. ナッツや種
    • ピーナッツ、アーモンド、ひまわりの種などは消化しにくい。
  9. 硬い果物の皮
    • リンゴや桃の皮は腸への負担が大きい。
  10. カフェインを多く含む飲み物

 

悲しみを乗り越える強さ。新たな一歩への前進 #強さ #悲しみ#ルーティンの効能

生きた心地がしなかった1週間。

癌と診断されたわけではないですが、精神的ダメージはとても大きかったです。

学生といえど仕事は当然行ってました。所属長には、事の経緯を説明。なんとも笑えない、仕事にも身が入らない。患者さんの助けになる為にNSを目指したのに、検査結果によっては私が援助される側に。色々と考えると就寝前には人知れず涙することもありました。しかし、これからどうしよう?ではなくさぁ、どうしようと考えた時に出た結論は、「普段通り」生きるでした。働きながら夏休みの課題をする。准看の試験対策も同時進行していく。ルーティンの大切さを改めて実感しました。以下にルーティンの効能と名言を紹介しておきます。

 

ルーティンの効能:

1. 効率アップ

  • 決まった手順を繰り返すことで、意思決定の負担が減り、重要なことに集中できます。
  • 習慣化することで、自動的に行動できるため、時間の節約になります。

2. ストレス軽減

  • 予測可能な日常が不安や迷いを減らします。
  • 規則正しい生活リズムが心の安定を促します。

3. 健康維持

  • 睡眠・食事・運動をルーティン化すると、体調管理がしやすくなります。
  • 規則的なスケジュールはホルモンバランスやメンタルヘルスに良い影響を与えます。

4. 目標達成のサポート

  • 小さな習慣を積み重ねることで、大きな目標に向けた基盤が作られます。
  • 継続が成功の鍵となる分野(運動、学習、スキル習得)で特に有効です。

5. 自己管理能力の向上

  • 日々のルーティンを守ることで自己制御力が高まります。
  • 自分の時間を意識的に使うことで、生産性が向上します。

6. 予期しないトラブルへの対応力

  • 日常が整っていると、突発的な問題が起きても冷静に対処しやすくなります。
  • ベースが安定しているため、ストレスへの耐性が強化されます。

 

ルーティンに関連した名言:

  • 「成功は、日々のルーティンの中に隠れている。」
    ー ジョン・C・マクスウェル

  • 「私たちは繰り返し行うことの集合体である。ゆえに、卓越は行動ではなく習慣である。」
    アリストテレス

  • 「小さなことを習慣にすると、大きな変化を生む。」
    ー ロビン・シャーマ

  • 「毎日の習慣は未来を作る。だからこそ、意図を持って過ごそう。」
    ー 不明(自己啓発の中でよく引用される)

  • 「変化は一度に訪れるものではない。毎日のルーティンから生まれる。」
    ー トニー・ロビンズ

 

すこし脱線しましたが、1週間経過し検査結果を聞きにかかりつけ医に行きました。結果は「異常なし」でした。異常なしと聞いた瞬間心がとても晴れやかになったのを覚えています。妻は私の隣で診断結果を聞いていたのですが、泣いていました。私がなぜこれほどまでに「癌」に敏感になるのか。リハビリの学校入学時、父を癌で亡くしているからです。家族と相談し父には癌未告知でしたが、今になって思う事は告知しておくべきだったかもしれないと。私は癌疑いとはいえこれほどまでに気分が落ち込んだのですが、知らないで備えるのと知っていてそなえるのでは後者のほうがいいのかなと思いました。最後にNSをしている人ならだれでも勉強したことのあるキューブラーロスの死の受容過程についてご紹介しておきたいと思います。

 

死の受容過程:

キューブラー=ロス(Elisabeth Kübler-Ross)が提唱した「死の受容過程」は、人が死や重大な喪失を受け入れる際に通る感情的なプロセスを5つの段階に分けた理論です。これを**「5段階モデル」**とも呼びます。それぞれの段階には特有の感情や行動がありますが、必ずしも順番通りに進むわけではなく、行ったり来たりすることもあります。

 

. 否認(Denial)

  • 特徴:現実を受け入れられず、「そんなはずはない」と否定する。
  • :「診断が間違っている」「こんなことが自分に起きるわけがない」
  • 意味:心の防御反応として、ショックを和らげる役割を果たします。

2. 怒り(Anger)

  • 特徴:不公平感や理不尽さに対する怒りを感じる。
  • :「なぜ自分がこんな目に遭わなければならないのか」「誰かのせいだ」
  • 意味:感情を外に出すことで、現実を少しずつ認識し始めます。

3. 取引(Bargaining)

  • 特徴:現実を回避しようとする希望的な取引や祈りを行う。
  • :「もう少し時間をください」「治ったら〇〇をします」
  • 意味:コントロールできない現実に対して、何かを約束することで安心感を得ようとします。

4. 抑うつ(Depression)

  • 特徴:喪失感や悲しみに圧倒され、意欲が低下する。
  • :「もうどうしようもない」「何もかもが終わりだ」
  • 意味:現実を深く受け止め始める段階であり、重要なプロセスとされています。

5. 受容(Acceptance)

  • 特徴:現実を認識し、平穏な気持ちで受け入れる。
  • :「これが現実だ」「自分なりにできることをしていこう」
  • 意味:新しい状況に適応し、人生の終わりや喪失を受け入れる心の準備が整います。

注意点

  • すべての人がこのプロセスを経験するわけではありません。
  • 段階を行き来する場合も多いです。
  • このモデルは、死だけでなく、離婚、失職、病気などの喪失にも適用されることがあります。